家元 立川談志

私が21歳の頃だ。
わたしは、幼少期から
大の家元の信者だったので、
どれだけ、家元が大好きか綴った
手紙と手土産を持って、
プチ弟子志願をしに出向いた。
家元は、こんな小娘に、
とても優しく、そして穏やかに
私の話を聞いて、疑問にも応えてくれた。
確か、朝のワイドショーの
政治のコメンテーターに出演されていた頃で、
私は生意気にも
「あんな、くだらない番組に出ないで欲しい」
みたいな生意気な、余計なお世話な意見まで、
言ってのけた覚えがある。
今、思えば顔から火が出るほど、恥ずかしい…
その出会いがきっかけとなり、
家元との「手紙」のやり取りが、始まった。
「メール」などない時代だ。
大阪、京都の落語会はもちろんだが、
東京の新宿紀伊国屋ホールなどの独演会にも
何度となく足を運ばせて頂いた。
今回の訃報は、とても残念でならない。
家元に頂いた「手拭い」は宝物だ。
そして、21歳の私に、人生において
こんな言葉をくれた。
 「幸福の基準を決める事」
この言葉を、もぅ一度、大切にして
生きて見ようと思う。
今夜は、「V8」を飲んで寝ますね。家元…
 (※色々と書きたい思いを省略しました。)