生命の神秘と100円玉

私は昔「保健体育」の授業で、
生命について、
 数億という精子の中の
 ただ一個が、競争に勝ち抜いてこの世に生まれて来た。
 「精子」と「卵子」の逢瀬の場所まで、
 人間の大きさで考えると、およそ地球から月までの距離。
 その競争に勝ち抜いた者だけが、勝利者だ!

私は、数億の中の優勝者なのか?
なんと!神秘的な生命の不思議。
だが、最近新しい「説」を耳にした。
それは、
 数億という精子の中で、
 「どうぞ!どうぞ!お先にどうぞ!」と、先を譲られて、
 「どうも・・ どうも・・ えへへ・・」と先に進んだ、
 お人好しだけが生まれて来たのだ。
 今頃、あなたの人生を、他の勝ち組の精子たちが、
 笑っているに違いない。
 
 
そうか、そうだったのか、
それだったら、この人生、納得できるかも知れない。
だって、数億の中の、
一等賞だったら、
自動販売機で、飲み物を買う時、
二回も連続して、100円玉を落とし、
その100円玉が、コロコロと転がり、
細い網目の溝に落ちるなんて、
ありえないことだからね。
ふっ・・・。
所詮、お人好しだったのサ。