過去恥部

中学校、1年生の時、
違うクラスに、私と同じ苗字の
女の子が居た。
その女の子の名前は
「伊都子」(いつこ)ちゃんだった。
 
ある日、私と同じクラスの男の子が
「2組の、お前と同じ苗字の奴、
 親戚なん?」
と、聞いてきた。
私は「同じ苗字だけど、違うよ〜!」と
言った。
すると、男の子は、
「でも、名前<いとこ>って言うやん!」
真面目に何度も何度も、
不思議がって聞いて来る。
仮に「従姉」であっても「いと子」とは
付けないだろう。
男の子は、同じクラスの私を中心に、
思い込みの考えから抜け出せないらしい。
私から見て、従姉だから、名前は
「いと子」
相手から見て私も従姉なら、私も
「いと子」だ。
でも、若干、小学生から上がって来たばかりの
子供の頭では、考えのバリエーションが少ない。
最終的には、
「嘘なんか付くなやぁー!従姉やろ?親戚やろ?」
「違うなら、何で<いと子>やねん!」と、
ある意味、見事な動機で、
私を攻め立てるのである。
「伊都子」の「都」の字を
私は「都合のつ」と思っているのに対して、
彼は「都会のと」としか読めないのだ。
 
こんな事を思い出したのは、
私が、先日書いた(7月7日)
「手ブラ」の思い込みの勘違いをした時、
彼も、あの時、
こんな思い込みに囚われて居たんだと
何んとなく思った。
 
今でも「従姉」と思っているなら、
「・・・・・・。」
そっとして置こうと思う。