どげんかせんといかん!

商店街の入り口に、
小さな「たこ焼き屋」さんがある。
たこ焼き機?の、うしろで、
いつも、おばぁさんが、座ったまま、
居眠りをしている。
お客さんが、一人立てば、
その「たこ焼き屋」さんは、
隠れてしまうだろう。
そんな、小さなお店だ。
 
私は、商店街奥の、
活気がある「たこ焼き屋」さんで、
たこ焼きを買う。
おばぁさんを、起こすのが、
可哀相なのもある。
ある日、私は、その、
おばぁさんのお店で、
たこ焼きを買うコトにした。
 私『ひと船下さーい!』
おばぁさんは、新しく たこ焼きを
作るのではなく、たこ焼き機の上で、
出来上がっている、たこ焼きを
「たこ焼きを裏返す時」に使う、
アイスピックのようなモノで、
たこ焼きを、刺して、船に乗せようとしたが、
表面が、カリカリの、せんべいのように
良く焼けていて、刺さらない。
最終的には、軍手を付けた手で、
ピンポン玉を掴むように、つまんで
10個の乗せてくれた。
「えぇーーー!!」
私は、言いようのない不安に襲われた。
ソースをかけてくれているけれど・・・
かつお節をふってくれているけれど・・・
 
家に持って帰って、
食べようと、爪楊枝を刺そうとしたが、
折れた! しかも、割り箸も折れた!
 
夕方だったコト。
居眠りをしているコト。
カリカリのたこ焼き。
 
熱っした鉄板の上に放置していた
朝、焼いたモノに違いない!
もしかしたら、前日か数日たっているかも。
このたこ焼き。
 
結局、噛むコトも出来ない
恐ろしい硬さの
たこ焼きだったので、
ゴミ箱行きになった。
 
でも文句を言う気にもなれないし、
何んでも、経験ですね。