「縁日のひよこ」(3)

<昨日の続き>

その、数週間後から、私(スモーク♀)は、
日曜日になると、イサオと、健作に何度となく
会いに行った。

さすがに、父は嫌がったので、私一人で、行った。
「値札」も付けてもらえず、小さな鳥かごのゲージに、
イサオと健作の二羽は、身を寄せ合っていた。
むかって、右に健作、左にイサオがいた。
狭くて、向きを替えるコトも出来ない状態でいる。
「健作、痩せたなぁ・・。」と思った。
私は、家に帰って、泣いた!
クックドゥドゥドゥ!と・・・、いや、
子供ながらに、わー!わー!泣いた。


しばらくして、イサオと、健作は、
店頭から消えた。 <終> 
 (この日記はノンフィクションです。)