リアルマヨラー?

OL時代の話である。
お昼になると、
6人くらいテーブルを囲んで
お弁当を食べていた。
私は、余りこう言う雰囲気は
好まない。
外食したい人は、外食。
更衣室のテーブルで、ゆっくり一人で
食べたい人は、食べれば良いと思っていた。
だが、その会社は、何んとなく
個人主義は、許されなかった。
で、気が合う、合わないは別で、
同期の女子社員、皆んなで、
お弁当を食べるのである。
 
その中の一人の女の子が、
もの凄く「マヨネーズ」が大好きで、
お弁当のフタを開けると、
ゴハンから、おかず、果物にまで、
たっぷりとマヨネーズをかけるのである。
私もマヨネーズは大好きだが、
彼女は、業務用の大きなマヨネーズを
会社の<冷蔵庫>に置いていて、
お弁当の時間以外も、
チュウチュウと、吸っていた・・・
で、
そのデカイ、マヨネーズを
お弁当の時間に、
『皆んな、遠慮せずに、使ってね〜♪』と
満面の笑みで、言ってくれるのだが、
そのマヨネーズを自分が使って、
フタをする前に、
縦笛のように、くわえて、
容器に空気を吹き入れるのである。
それをまた、冷蔵庫に保管して、
次の日の、お弁当の時間に
そのマヨネーズの容器は、
二酸化炭素で、膨らんだ状態で、
テーブルに出てくるのだ。
で、
『皆んな、本当に遠慮しないで、
 使ってね〜!』と、
勧めてくれるのだが、
どうにも、使えなかった。
彼女は、悪気も無かったし、
いい子だった。
でも、使えなかった。
私は極度の潔癖症なのかっ?
だが、
他の誰もが使わなかったトコをみると、
案外そうでもなさそうである。
きっと、彼女の家では、
それが、普通だったのかも知れない。
 
現在、彼女がメタボリックシンドローム
なっていないコトを祈る事が、
彼女の好意に応えられなかった
私のせめてもの気持ちである。